とっとり国保連だより 2020年1月号
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国民健康保険智頭病院は、鳥取県八頭郡智頭町にあります。「みどりの風が吹く疎開のまち」智頭町は、鳥取県の東南に位置し、岡山県に接する県境地帯です。町面積の93%を山林が占め、スギをはじめとした見渡す限りの緑が一面に広がる、自然豊かな町です。かつては林業で栄え、その歴史は江戸時代まで■ります。林業の長い歴史の中で形成された「山村集落と周辺の人工林」「林業で栄えた宿場町と周辺の山林」さらに「天然スギと広葉樹林広がる中山間地」が、国に認められ、平成30年2月13日に「智頭の林業景観」が国の重要文化的景観に選定されました。また、昨年、内閣府から来都市に選定されました。SDGsとSDGs未は「持続可能な開発目標」の略称で2030年までに国際社会が協力して達成する目標として定められているものです。当町では住民主体のまちづくりを積極的に推進していることから、この度、その代表的な取り組みである「日本1/0村おこし運動」や「百人委員会」などが評価され、認定に至りました。全国的な少子高齢化は、当町の人口推移にも顕著に現れており、昭和人口は、今や7,000人を割り込んでいます。高齢化率が40%を超えた今、病院が担う役割を見直し、「地域包括ケアシステム」に取り組んでいます。 智頭町保健・医療・福祉総合センター「ほのぼの」の開設当院は、施設の老朽化や、今後の地域医療を見据えて平成17年に保健・医療・福祉三位一体の施設として智頭町保健医療福祉総合センター「ほのぼの」として新たにスタートしました。地域住民や圏域住民に対し、保健・医療・福祉・介護が一体となったサービスを提供し、役場福祉課、智頭町社会福祉協議会と連携し地域の健康保持増進の中心的役割を当院が担っています。高齢化率の上昇に伴い高齢者だけの世帯が増えていく中、当院では「在宅医療をどう支えていくか」に重点をおき、通院が困難な人に対しても平等に医療行為が受けられる環境を積極的に整えてきました。訪問診療・訪問看護に加え、薬剤師による訪問薬剤管理指導など、病院で行う医療から、出向いて行う医療を積極的に推進してきました。さらに、平成30年からは新たに訪問リハビリ、訪問歯科を実施しています。訪問リハビリは、理学療法士1人を専従として配置し、日常生活■■■■■■■ー■ーはじめに          6在宅医療の推進▲智頭町の風景▲訪問歯科の様子35年頃に14,000人程度だった「一人ひとりの人生に寄り添える病院へ」〜地域で取り組む福祉のまちづくり〜国民健康保険智頭病院

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